*Perfume-「love the world」PVについて



関さんすごい


関さんはやっぱりすごい。
関 和亮さんは一連のPerfumeのPVやCDのジャケット作成など、Perfumeのヴィジュアル面を構成している超重要人物です。
っておいらが説明しなくてもPerfume好きならみんな知ってるよね?!
でもでもでもおいらは関さん原理主義(DVD「Fan Service-bitter-」のあのめくるめく編集に文句言う奴は誰や?あれこそ関さんの真骨頂!!!という過激派です)なので、今回のPVが関さん制作で素直に嬉しい!地球に生まれて良かったーーーー!!!と叫びたくなる感じです。
というか今回のPVもものすごいクオリティ。関さんやPerfumeの挑戦的な姿勢が感じられる出来となっています。



モノクロのPV


何より今回のPVで特徴的なのはモノクロの映像です。
Perfumeの曲には「モノクロームエフェクト」という曲があって、そのPVでは一部モノクロ映像になっていましたが、
今回は全編白と黒の世界。唯一冒頭の曲名のロゴがオレンジ色です。
もうね、その段階で釘付けですよ。スペシャで初めて観たときには「あれ、おいらのTV壊れたのか?」という一瞬の疑念の後に、
「これはやられた〜〜〜!!」という驚嘆の声をあげていましたよ。
すでに歌番組で披露されているように今回の衣装は、紅白の衣装です。このPVでも着用しています。
でもね、もしこのPVがカラーであの衣装がそのまま赤と白だったとしたら。。。このPVの後半部分で展開される、
衣装の一部が波になったり、陸になったり、という展開は考えられないと思います。
そう、色がないからこそ、すごく想像力、そして創造力を喚起するんですね。
カラーでないことは自然と情報量が少なくなります。しかしながら、観ている私たちは情報量が少ないからこそ、目の前の映像に集中し、
少ない情報から多様なイメージを想像します。何かを読み取ろうと努力してしまうような気がします。
白と黒、というこのPVの世界の中で、3人は時にファッションモデルのように凛々しくて、
そして時に漫画の中のキャラクターのように愛くるしくて、その多彩な魅力を放つんです。

もしかして(これは邪推かもしれないのですが)
前回のPV「シークレットシークレット」(監督は児玉裕一氏)に対しての、
関さんなりのアンチテーゼ、もしくはアンサーなのかな、という気がしてなりません。
「シークレットシークレット」のPVについては、PinoやMTVというタイアップが絡んでいることもあり、
予算的にもスタッフの人数的にもかなりの規模だったようです。
そしてPV自体もPerfumeの過去現在未来を辿るような、凄く素敵な作品でした。

そしてふとおいらは夢想します。「あのPVを観て関さんはどう思っただろう」と。そして「次にPerfumeの作品を手がけるとした
らどうするのだろう」と。
それで今回のPVです。やっぱり関さん、あなたはすごいよ。Perfumeと闘っている、強い意志を作品から感じます。
基本白バックの背景、衣装も1着、出てくるのはPerfume3人だけ。途中CGを入れてきているとしても、
「シークレットシークレット」と比べると、その割り切った感じは見事です。
いや、でもこれこそPerfumeの魅力を引き出す方法なのかも。
個人的には「コンピューターシティ」のPVを思い出してしまいました。

今回のPVに関して、いろいろな情報から曲完成からPV撮影まではかなりタイトなスケジュールだったんじゃないかな、と想像されます。
それでこれをつくってしまう関さん、素敵すぎです。


「マカロニ」のPVからの流れ


このPVの後半部分は、「マカロニ」のPVを撮影したことのフィードバックを意識してしまいます。
まずは、スローモーション撮影を多用した髪の流れ。三人が持つ髪型・髪質から来る流れる髪、かき上げる髪の美しさ!
ホント、シャンプーのCMかと思わせるほどの取り上げ方です。
でもこれって、「マカロニ」のPVの後半でもフィーチャーしてるところなんですよね。

「GAME」初回版のDVDに収録されている3人それぞれのバージョンの「マカロニ」PVを観ると、
ほんと執拗なくらいに風になびく髪の毛の映像が堪能できます。髪フェチにはたまりません、っておいらは違うけど。
でもそれがあって、関さんは今回のPVでもフィーチャーしたんじゃないのかなあと思ってしまいました。

もう1つ、「マカロニ」からの流れで言えば、今回のPVの3:43くらいから始まるスリーショットでアドリブっぽく動く3人も、
これまでのPVではなかった部分。それも「マカロニ」を撮ったことで生まれた関さんと3人の信頼感なんじゃないかなあと勝手に想像してしまいました。


あ〜ちゃんの扱いについて


話は変わるのですが、このPVでのあ〜ちゃんの扱いが少し気になるところがあります。
わかりやすいところは、紙をクシャクシャッとするところで、最後にあ〜ちゃんが写っている紙をかしゆかがポイッと放っちゃうところ。
そしてもう1つはルービックキューブのような立方体からズームアウトしていくところで、
「Kashiyuka」「Nocchi」と2人の名前は曲名と同じフォントでタイプされるのに、「A-chan」だけがないこと。
そして、これは気にするほどではないかもしれないけれど、後半部分で波が出てくるところで
あ〜ちゃん1人だけ泳いで画面右に消えてそのまま画面左から出てきて結果2人を追い越して戻ってくるみたいなシーンがある。
あ〜ちゃんの覚醒を促しているような、何かを暗示しているような、ちょっとだけ気になります。


総括:やっぱりPerfumeは期待以上。


PVが公開されてから、動画サイトでの視聴も含めて、もう100回以上このPVを観ているけど、飽きません。やっぱり今、2008年
のこの瞬間の3人の魅力が詰まっているんですよね。それだけで素晴らしいと思います。ありがとうPerfume、ありがとう関さん。


love the world(初回限定盤)(DVD付)

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